経営者の心構え①（スタッフの気持ち）

医院開業とは全く関係ない話のようですが、経営者の心構えとして重要なことと思い、自戒の意味を

込めて書き残してみようと思いました。

『スタッフは経営者の代わりに働いて下さるビジネスパートナー』

パートナーの気持ちを考え、如何に働きやすい環境を提供するのかが経営者の重要な役目なんだと改め

て実感する経験をしました。（と言うかしています。）

つい先日『とある薬局で人材が不足しているのでお手伝いをしてほしい。』と依頼を受けました。依頼

者とともに薬局に伺ってみると、常勤の薬剤師さんが突然出社拒否したので業務が回らなくなっていま

した。残されたのはパート薬剤師さん2名とパート事務員さん2名、非薬剤師のオーナー親子2名…。

異常事態で、事業継続がほぼ不可能な状態でした。

オーナーさんが仰る現状と訴えは…、

『人材が見つかるまで、許す限りの曜日、夕方から終了までの時間を助けてください。』

『お願いする時間帯に応需する処方箋枚数は5枚くらいです。』

『仕事は楽で暇な薬局なんです。』

『1ヶ月ほど前からOTCのみを扱っていた薬剤師さんを雇用したら、簡単な仕事なのにミスを繰り返され

たんです。挙句の果てに出社拒否されて…。』

その場では訴えを事実として聞くしかありませんし、早速働いてみることにしました。

で、パート薬剤師さんと仕事の手順などを伺うために話をしてみると…。

『とにかく助けてください。』

『応需する処方箋、外来は数枚ですが、在宅患者の処方箋が10枚弱くらい、Faxで送られてきます。』

『わかっていただけると思いますけど、在宅患者の処方箋取扱いですから簡単じゃないんです…。』

『出社拒否された薬剤師さん、無理な仕事を強要されて悩んでいました。オーナーに騙された感じがして

気の毒で…。』

話が全く違います。その日は15時から20時まで、勝手の分からない薬局で手を休める暇がありませんで

した。スタッフは悲鳴を上げていたんです。

つづく